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成道会|お釈迦様が悟りを開いた12月8日をお祝いする日

2019年12月07日

成道会(じょうどうえ)は、お釈迦様が悟りを開いたことを記念して行われる法会のことです。涅槃会(ねはんえ)、灌仏会(かんぶつえ)と並ぶ三大法会の一つに数えられます。

お釈迦さまが悟りを開いた日は、日本では12月8日であると伝えられているため、一般的にはその日に成道会が行われます。 成道というのは「悟りを開くこと」を意味し、お釈迦さまの生涯で起きた八つの大きな出来事である「釈迦八相(しゃかはっそう)」の一つです。

また、陰暦の12月には臘月(ろうげつ)という別名があり、 臘月の8日という意味で「臘八会(ろうはちえ)」と称されることもあります。

成道会の日には、お釈迦さまに感謝を捧げながらお経を上げ、一般参加の方々に和尚が法話をします。行事食がある場合には、乳粥や大根炊きなどの仏教にまつわる食事が出されます。

お釈迦さまの悟り

お釈迦さまは二十九歳のときに出家し、修行の道に入りました。断食修行においては豆と水だけで過ごし、お釈迦さまの身体は次第に痩せ細っていき、骨と皮だけになったといいます。しかし、このような極端な苦行が無益であると悟ったお釈迦さまは、六年間にわたる苦行を放棄しました。

お釈迦さまはナイランジャナー川で沐浴し身を清めると、近くを通りかかった村娘のスジャータから乳粥の供養を受けます。

体力を回復したお釈迦さまは菩提樹の下に座り、瞑想に入られました。お釈迦さまの成道を邪魔するべく、悪魔が妨害に入りましたが、お釈迦さまはそれらを全て退けました。これを降魔(ごうま)といいます。悪魔は人間の煩悩の象徴とされています。

煩悩を退散させたお釈迦さまは、更に深い瞑想に入ります。そして12月8日の日の出前、美しく輝く明けの明星を眺めながら、ついに悟りを開きました。このとき、お釈迦さまは三十五歳でした。

悟りを開き、あらゆる「苦」から解放されたお釈迦さまは、世の中の人々に自らの悟りの教えを説きました。お釈迦さまの教えは弟子によって後世に伝えられ、インドから中国へ、そして中国から日本へと伝わっていきます。

日本の歴史書によれば、仏教は飛鳥時代に百済より日本に伝わってきたとされています。現代の日本で馴染みの深い仏教は、このようにして伝来されました。

仏教が誕生する礎となったお釈迦さまの成道の日は、お寺にとって非常に重要な日なのです。そのため毎年12月8日は、宗派を問わずあらゆるお寺で成道会が行われます。