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浄土真宗の葬儀の特徴とは?

2020年02月08日

日本では古来より仏教が根付いており、葬儀の約9割が仏式で行われると言われています。しかし、一口に仏教と言っても様々な宗派があるため、葬儀の特徴やマナーも宗派によって異なります。

今回のコラムでは、親鸞聖人が開祖である「浄土真宗」の葬儀の特徴についてまとめていきます。

浄土真宗の葬儀の特徴

浄土真宗は、法然上人の教えをもとに弟子である親鸞聖人が開いた宗派です。現代では浄土真宗の中でも更に派閥が別れており、「真宗大谷派」と「浄土真宗本願寺派」の寺院数が特に多くなっています。

浄土真宗において、亡くなった門徒は阿弥陀如来によって導かれすぐに成仏すると考えられています。このような思想を「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」といいます。

即身成仏の思想により、葬儀で死者の冥福を祈る必要がないというのが浄土真宗の葬儀における最大の特徴です。そのため浄土真宗における葬儀とは「故人の供養のためのもの」ではなく「故人を導いてくれた阿弥陀如来への感謝を示すためのもの」なのです。

浄土真宗の門徒は死者となった後、浄土で仏になると考えられています。この考え方から、死者に別れを告げるための「告別式」という言葉は浄土真宗では使われません。また、受戒や引導の作法もなく、清め塩も使いません。

これらのことから、一般的な葬儀とは流れやマナーが異なることがありますので、浄土真宗の葬儀に参列する際は気を付けておきましょう。

浄土真宗の葬儀の流れ

浄土真宗における葬儀の流れは下記のようになります。

・故人を北枕に寝かせる(浄土真宗では末期の水は取らない)
・湯灌
・白服をかけ、顔にも白布をかける(死装束は必要ない)
・僧侶、参列者の入場
・僧侶による読経
・焼香
・火葬・拾骨
・短念仏の唱和

葬儀後は他の宗派と同様に初七日法要に入ります。四十九日や年忌法要なども他の宗派と同様ですが、浄土真宗は位牌を用意する必要がありません。浄土真宗の考え方では死者は浄土で仏となるため、故人の魂が宿る位牌を置き成仏を祈る必要がないからです。

ただし最近では浄土真宗であったとしても、手を合わせる対象として位牌を用意する人が増えてきています。浄土真宗であるからといって絶対に位牌を置いてはならないわけではありません。

位牌の有無も含め、葬儀の流れやマナー・葬儀後のことについては家族やお寺とよく相談をしてください。

なお善宗寺では一般葬や家族葬など様々な形式の葬儀を受け付けています。葬儀に関する詳しいページはこちらです。大阪で葬儀をお考えの方はぜひお目通しくださいませ。